メーカーがBIMを使用し、ロイヤリティを高める方法 - Bandalux社Elena Broncano氏のインタビュー
Building Information Modeling (BIM) をメーカー向けのロイヤリティ活用ツールにするにはどうすればよいでしょうか? 建築士兼インターナショナル・スペック・マネージャーのElena Broncano氏に、BIMが事業、リーチ、仕様をどのように向上させるかについてお聞きしました。
2021年11月8日、ある出来事が起こりました。 それは非常に重要な出来事でした。 なんと当社のグローバルマーケットプレイスで、建築家、エンジニア、インテリアデザイナーによる「ダウンロード数」が1億回を突破したのです。
当社はBIMオブジェクト専用のグローバルマーケットプレイスを立ち上げた一方で、当社のユーザーおよび製品メーカーが、間違いなくたくさんの仕事をやり遂げてくれました。 1億回を記念して自慢をするのではなく、当社はこの機会を使って皆様にお礼をしたいと考えています。 早速当社データの数値を噛み砕き、動向を明らかにし、メーカーと建築業界全体にとって、ダウンロード数1億回突破がどのような意味を持つのかについてお話したいと思います。
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ダウンロードは例外なく重要です。 初めてダウンロードされたファイルも、1000回目にダウンロードされたファイルも、もちろん1億回目にダウンロードされたファイルもすべて同等に重要です。 ここではその理由を説明したいと思います。
ダウンロードとは、ボタンを一度クリックする「だけ」の単純な操作ですが、 同時に、ダウンロードするファイルに興味・関心があることを示すものでもあります。 例えば建築家、エンジニア、インテリアデザイナーがメーカーのページにアクセスし、BIMオブジェクトのひとつをダウンロードする場合、特定の設計/デザインまたは複数の設計/デザインに対して製品が適しているかどうかを評価しています。 さらに、すべてのダウンロードとアクティビティは、製品(およびブランド)のパフォーマンスに関するインサイトと、建築家、エンジニア、インテリアデザイナーのニーズに自社の仕様を合わせる方法を提供します。
ニーズに仕様を合わせる方法について詳細が知りたい場合は、 Rocaが自社のデジタルマーケティング戦略の要としてBIMを採用した方法をご覧ください。
1回のダウンロードは、設計/デザインについての1つ以上の決断につながります。 BIMオブジェクトファイルをダウンロードすることで、設計者/デザイナーは形状からエネルギー消費、製品寿命に関する情報まで、必要な製品情報をすべて入手できます。 このため、時間がかかり煩わしい情報収集の手間が軽減され、建築家、エンジニア、インテリアデザイナーは簡単に十分な情報を考慮した上で設計/デザインについて決断を下すことができます。
ただし、ダウンロードがもたらす時間節約のメリットはこれだけではありません。 PDFでのやりとりに費やす時間が少なくなれば、他の仕様書を手に入れるなど、ビジネスに不可欠な他の作業に集中することができます。 つまるところ、時間は貴重であり、「時は金なり」ということです。
複雑化する建築プロジェクトにはコラボレーションが不可欠です。 製品をBIMオブジェクトのマーケットプレイスで公開すれば、あなたがコラボレーションを希望しているメーカーであることを示すことができます。 ダウンロードは相互作用です。
プロセスを加速し、円滑化できるメーカーは、他のメーカーよりも優位な立場に立つことができます。 現行の案件で、あるメーカーからスマートな方法で速やかに環境に配慮した設計/デザインを実現するための支援を受けた担当者は、次の案件に着手する際にも、支援してもらったメーカーのことを覚えているはずです。
BIMobject.comが誕生したのは、『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』や 『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』、『裏切りのサーカス』といった映画が公開された年です。 当時どのラジオ曲もひっきりなしにアデルの『Rolling in the Deep』をかけていました。 『ゲーム・オブ・スローンズ』が公開されたのもこの年でした。
2011年はそんな年でした。
当社はもちろん、業界全体が2011年からこれまで長い道のりを歩んできたのです。デジタル化は、かつてお金をかけて手に入れる高級品でしたが、今では誰もが持っている必需品になっています。またサステナビリティは、今考えなければならない問題になっています。 さらに、国内の生産性を向上し、社会的問題を解決するため、BIMの義務化 (英語)が施行されています。
2021年には、BIMobjectのグローバルマーケットプレイスのユーザー数が270万人を超え、建材メーカーの数は2,200社近くまで増加しました。 BIMobjectのCEO、カール・シルバスキー氏は次のようにコメントしています。
「一年中、毎日、毎秒、bimobject.comからデジタル建材製品がダウンロードされ、より良い世界を構築するために活用されています。 これまでに今ほどデジタル化そしてサステナビリティへと向かう建築業界の動き強く感じたことはありません。事実、この動きは当社のデータの数値にもはっきりと表れています」
カール氏が指摘する「数値」とは何の数値だと思いますか? データを分析し、設計者の傾向を把握し、メーカーにとってのチャンスを見つけましょう。
デジタル化が世界を席巻したことは周知の事実です。 また、デジタル化について世界で最も遅れている業界が建築業界であることも紛れもない事実です。 ただし、状況は変わり始めています。 設計者の大半が新製品を探すためにデジタルツールを使用しています。この行動の変化とBIMの利用率の全般的な上昇(+義務化)を組み合わせれば、ダウンロード数やダウンロードを利用するユーザー数をさらに増やすための完璧な手段となるでしょう。
具体的に数値を見ていきましょう。
では、メーカーにとってこれらの数値はどのような意味があるのでしょうか? FOMO(見逃してしまうことへの恐れ)は別として、からくりはかなりシンプルです。建築家、エンジニア、インテリアデザイナーのプールが大きくなればなるほど、リーチできる可能性が広がるのです。 多くの仕様担当者が、インスピレーションを得るため、そして製品を見つけるためにbimobject.comにアクセスします。 したがって、bimobject.comの存在自体が、仕様担当者にリーチし、理解を深め、影響を与える機会をメーカーのマーケティング担当者に提供しているのです。 Icons of Denmarkの経営者イェスパー・モルゴー・イェンセンはこの見解に同意を示し、次のようにコメントしています。
「BIMobjectのマーケットプレイスで製品を公開していることで、Icons of Denmarkには大きな価値がもたらされています。 BIMobjectのマーケットプレイスは、対象のお客様に対して当社や当社の総合的なデジタル製品のラインナップを露出できる場であるだけでなく、当社が市場やお客様が本当に求めている製品について理解を深める上で役立っています」
Icons of Denmarkのインタビュー全文はこちら >
BIMの導入状況は、世界の国々によって異なります。 かなり導入が進んでいる国もあれば、慎重に導入を進めつつ、日々理解を深めている国もあります。 このような現状にも関わらず、BIM志向のクライアントとBIMに精通した設計者/デザイナーは、BIMモデルに配置するためのメーカー専用のBIMオブジェクトを求めています。 ではグローバルマーケットプレイスでダウンロードを利用するユーザー数が最も多い国はどこだと思いますか?
アメリカは、BIMobjectのマーケットプレイスでダウンロードを利用するユーザー数が最も多い国です。次に多いのがブラジルで、その次がメキシコですが、ブラジルとメキシコのダウンロードを利用するユーザー数は僅差です。 ブラジルとメキシコはいずれもBIMが義務化されており、今後戦略が具体化されることが予測されるため、今後ブラジルとメキシコの両方において、ダウンロード数が急増する可能性は高いと言えます。
フランスの建築家、エンジニア、インテリアデザイナーは、BIMオブジェクトをたくさんダウンロードしているため、フランスは4番目にダウンロードを利用するユーザー数が多い国となっています。 さらにフランスの南東に位置するイタリアは、5番目にダウンロードを利用するユーザー数が多い国となっています。
6番目は、2022年内に公共の調達すべてを対象にBIMを義務化することを予定しているロシアです。 インドは、2つ大陸にまたがって存在するロシア連邦に次いで7番目、8番目はスペイン、さらに
世界で一番有名なBIM先進国であるイギリスは9番目となっています。 そしてbimobject.comでダウンロードを利用するユーザー数が多い国の10番目の国はコロンビアとなっています。
このリストに入っていないからといって 心配することはありません。 人口自体が少ない国は、それだけ専門家の数も総体的に少なくなるため、上位10か国に入ることは難しいという現実があります。 デンマークとスウェーデンはこの典型的な例と言えるでしょう。どちらも人口は少ないものの、導入率は比較的高く、ダウンロードを利用するユーザー数も比較的多い国となります。 詳細な統計情報が必要な場合は、所在国の市場に関する詳細を提供させていただきますので、短時間のチャットのご予約をお取りください。
言うまでもなく 皆様はBIMとは何かということを十分に理解されていると思います。 メーカーにとってのメリットについて調べたことがある方もいらっしゃるかもしれません(もしまだメリットについてご存知でない場合には、メーカーがBIMを導入すべき4つの理由をご確認ください)。 ただし…BIM市場で力のあるメーカーを目指すことと、 投資すべきファイル形式を知ることは、まったく別のことです。
では当社のユーザーによって最もよくダウンロードされているファイル形式とは何だと思いますか? RevitやArchicadでしょうか?SketchUpでしょうか?それともまったく別のファイル形式でしょうか? 当社では、世界中のユーザーを対象とした場合に、最も多くダウンロードされているファイル形式を把握しています。
ただしここでは、地域別に内訳を見ていきましょう。 最終的にメーカーが求めていること、それは、事業を展開している市場の建築家、エンジニア、インテリアデザイナーにリーチし、 建築家、エンジニア、インテリアデザイナーが実際に使用しているファイル形式でオブジェクトを提供することです。
2021年、すべての地域で最も多くダウンロードされたファイル形式はRevitでした。 Revitが最も多くダウンロードされていたのは北米で総ダウンロード数の86.5%を占めていました。一方、Revitのダウンロード数が最も少なかったのはヨーロッパで62.7%でした。
では、2番目にダウンロード数が多かった形式は何だと思いますか?正解はArchicadです。 Archicadファイルが最も頻繁にダウンロードされたのはヨーロッパ(20.8%)で、 次にダウンロード数が多かったのはアフリカ(12.2%)、その次に多かったのは南米(5.6%)でした。 Archicadファイルのダウンロード数が最も少なかったアジア大陸では、2021年Archicad(3.4%)よりもSketchUp(4.6%)が好まれていたようです。
サポートが必要な場合や、BIMのコンテンツに関する情報が必要な場合は、今すぐ当社のコンテンツ開発チームまでお問い合わせください。
2,200社近くのメーカー*が、BIMobjectのマーケットプレイスでBIMオブジェクトを無料提供しています。 すべてのメーカーが、アカウントを設定し、ブランド専用ページを作り、専用の製品ページを使ってBIMコンテンツをアップロード/作成するという同じ手順を経てマーケットプレイスでオブジェクトを提供しています。 すべてのメーカーが、設計者にリーチし、理解を深め、自社の設計/デザインを案件に採用してもらうため影響を与えるという同じ目標を目指しています。
毎秒1件のファイルがダウンロードされていることはすでにお伝えしましたが、 この10年の間に最もダウンロードされた製品カテゴリーは何だと思いますか?
*bimobject.comでダウンロードできる製品を提供している個別のブランド数(独自の製品ラインを持つ子会社を含む)。
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